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下着売り場の男たちの目はやさしいのだ。 その3

beijing
        
 何気ない中国的風景その1




 しかし男たちは最後の試練が待ち受けているのにまだ気付いていないのだ。 

私もだらけたボディーガードと化し、さりげなく主人に付かず離れず尾行し主人を守るのだ。今回の依頼の報酬は「ご飯」だ。 私クラスになると安い依頼は受けないのさ。

    「絶対ビール飲んでやる!」 

 と心に固く誓いプロらしく感情を表に出さず任務を遂行してゆく。 しかし彼女の動きはすばやく、試着室に入っていると思い周りが安全か観察し、目線を試着室に戻すと なんともういない!

 依頼主を見失っては大変だ。 オロオロしながら周りをキョロキョロ見回すと隣のブースから手を振りながら 

    「オ~イ、こっちだ、早く来い!」

 と叫ばれる。 すると周りの女たちも私に軽蔑の視線を投げかけ

    「あのボディーガードだめねぇ、やあねぇ」

 と言われたような気持ちになる。そんな失敗にもめげず「中国らしい物さがし」を続けた。

思うに中国人は結構短気で、すぐ怒るような気がする。 店内は人だらけ、ぶつかることもあるのだがおばさんどうしで

     「どこみてんだ バカヤロウ!」
 
 と罵り合っているのを良く見かける。すれ違うときあまり体の角度を変えない人が多く、私も強くぶつかられることがある。 

 サービス券が足りないとか何とかで店員ともめているおばさんがカンカンに怒り、いきなり大声で 
 
      「みんな、ここの商品を買うんじゃないぞ! この店は詐欺だ!」 

 などと叫びだす。

 中国で「列に並ぶ」と言う習慣が定着を始めたのは最近ではなかろうか? とにかく並ばない人が多い。特に切符売り場、バス、露天での注文がひどい。「列」がすぐ「だんご」に変化する。レジや窓口でお金を払うときも後ろから手を出してくるし、列で並んでいても後ろから注文をするのは中国文化だと思う。「早い者勝ち思想」がすごく強い。 窓口の人も 
  
      「あんたが遅いのが悪いんだよ」 

 と言う目つきで見るので驚いてしまう。
  
      「私急いでるから先にして」  

 などを平気な顔をして割り込んでくる。

 大学の食堂や人気店の入り口もぐちゃぐちゃだ。 だれが入る、出るは問題じゃない。早いもの勝ちだ。私がお店を出る人に道を開け、人の列が切れたところですかさず入ろうとすると、いきなり走りこんできて私をグイグイ押すので、楽しくなって軽く腰をつかって押し返すとその人は尻もちをついてこけてしまった。 こっちは伊達に一日6~8時間も武術鍛錬を積んでいるわけではない。私が無表情で見下ろしていると、恥ずかしそうに出て行った。

 店員の接客態度も面白い。 一流百貨店といえどブースの隅でしゃがんでご飯を食べる人、探し物をたずねるとこちらの目もみずアゴで方向を教えてくれる人、平気で嘘をつく人、商品を投げて渡す人、レジではお釣りをポンッと投げてくれる人。 
面白かったのは、客が店員に

      「このサイズのブラはないの?」

 と尋ねると、店員はサイズを探す。が見つからない。・・・が隣の客がそのサイズを手に持っているのに気が付き無言で客の手からもぎ取ってしまった。
もぎ取られた客は ムッ とした顔をするが何も言わず歩き去ってしまった。


 店内をうろうろしていると長蛇の列がいくつがあるのに気が付いた。「何を並んでるんだろうか。宝くじでも買うのだろうか?」だどとボンヤリ思っていると、主人が戻ってきて
  
      「だいたい何を買うのか決めたから、列に並んでおいてね」

 と言う。突如思い出した!!! あの列はレジに並ぶ列なのだ。
中国の百貨店、薬局、一部のスーパーなどはそれぞれのブースでお金を支払うのではなく、ブースの店員がほしい商品の支払い券を書いてくれる。 その券を持ち、店内の数少ない支払い所でお金を払う。お金を払うと支払い証明をくれるので、その券を持ってまた券を発行したブースまで戻らなければならない。 店員に支払い証明を渡すと、やっと商品を受け取れるのだ。 このシステムは外国人にはすごく評判が悪い。とにかく要領が悪いのだ。一度に違ういくつかのブースで商品を買うと、どこが何処やら分からなくなる。

 
 このとき主人の真の目的が見えた。私は列に並ばせる「駒」だったのだ。私が完全に木偶の坊と化し退屈なので前の女性の白髪の数を数えている間、主人は順調に支払い券を発行したり、試着したり・・・。 結局一時間後、ようやくレジにたどり付いた。 支払いを終え後ろの列を見ると長くなっているような気がする。 特売セールにはどの店もこの様に混雑するのになんの対策も進歩もない。


 やっと数時間の女の嵐地獄から開放され、レストランに直行。 報酬のビールを目を細めて飲みながら、羊の串焼きをほおばった。 任務終了後のビールはおいしいのだ。
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下着売り場の男たちの目はやさしいのだ。 その2

そごう
8周年記念セールで賑わうそごうです



    「どれがいい?」
 
 と聞かれても気の利いたアドバイスなどあるはずない。 とにかく熱気で熱いし退屈で頭がボウッとしてくる。いつでもどこでも買い物をする女たちは元気ハツラツだ。

 ごみごみした中に30分もうろうろしていると「サングラス越しの美しい女性探し活動」もどうでもよくなってくる。興味を失ったので、違う面白いものはないかと探し始め、力なくあたりを見回すとさまざまな年齢の男たちがそれぞれの主人(彼女、妻たち)にお供している。女たちが下着を吟味している最中それぞれのメーカーブースの前で男たちは、どこを見るでもなくつながれた牛のようにボンヤリ揺れながら立っている。
 中国の女は嫉妬深い。 もしボンヤリ違う女性を眺めているのが見れらたら、鞭で打たれ体の傷が増えるのではなかろうか?だからブースの前でじっと主人を待つ男たちは、キョロキョロしていられない。いきなり振り向いて

    「どう?似合うかしら?」

 などの抜き打ちテストに落ちたら大変だ。前に、後ろに手を組み、手には主人の小さなハンドバックを携える男、セールの広告をうちわにしてパタパタ仰ぐ男、疲れきってもはや口を閉じることもままならない男、マネキンのようにピクリとも動かない男、隅でしゃがみこむ男、まるでやる気のないボディーガードの様な男、実にさまざまだ。主人が戻ってきて

   「あれもかわいいでしょ?」 

 などといわれると、

   「かわいいね」 

 と答える。すると主人はますます調子に乗り

   「じゃあここで見ててね!あっちのも試着してくるね!」

 男の力ない笑顔の見送りなど目もくれず、すばやく離れてゆく。
その時である。  聞こえたぞ。おいらには聞こえたぞ。あんたのため息が!!分かるぜ、おいらには分かるぜあんたの気持ち。

 その時ようやく気がついた。男たちの目がなぜやさしいのかを。結構男たちとも目が合うのだが、普段なら”なんだてめえ、文句あんのかよ光線” をお互いに放つ。だがここは下着売り場、男たちにとってはあまり居心地の良いところではない上に、主人に仕えているところを目撃されるのでなんとなく面目ないような気がしてくるの。そんなむずがゆいような環境に引きずり込まれると、”わかるぜあんたの気持ち、男はつらいよ光線” 文字色を放ち合う。 助けを求める目を投げかけてくる奴もいる。 すれ違う時、ボンヤリ主人を待っている時に男と目が合うとお互いに微笑みあう。

   「いやいや奇遇ですな、あなたもですか、お互い体を大切に生きて行きましょうね」

 と互いに心の中で声を掛け合うのだ。
  
      つづく・・・・

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下着売り場の男たちの目はやさしいのだ。 その1

 今日と明日、北京の日系百貨店「そごう」の8周年記念大安売りですよ。ちなみに中国では「宗光」です。皆さん行きました?

 今日朝ゆっくり静かに眠ってたら、激しいノックに起こされた。 ドアを開けるとルームメイトの女の子の

    「今日そごうに買い物に行くからつきあえや。」

と強気な誘い。
 
 いつも何かと差し入れをくれたり、トラブルに対処してもらったりと世話になっているし、もし私の「やだね。」の一言が日中両国の関係を台無しにしてしまったら一大事だ。

   「もちろんO.Kさ!」

 とさわやかに引き受けた。(小泉さん、中国を刺激するような行動は慎んでくれ、すごく迷惑だぞ)

 彼女の電動自転車に二人乗りで「新街口外大街」を南へすいすい下り、右手にがやがや騒がしい「四単」を通り過ぎ、最初の大きな交差点を抜ければ、左手にめざす「そごう」が見えてくる。大体30分くらいのツーリング。 二人とも尻が痛いので、自転車を降りてすぐは歩き方が変になる。

 いつもはそうでもないのだが、やっぱり今日はいるいる、「うじゃうじゃ」と音が聞こえるくらい人が。 店内は特に女たちの熱気と殺気で暑い。 彼女は迷わず2階へ足を進めた。そこはなんと下着売り場。左も右も女たちでごったがえす。なぜおいらをつれて来たのか何気なく聞くと

   「男の人と来るとメンツが立つし便利なの」

 だって。

 人の波をスイスイと縫ってあちこち動き回る。こちらははぐれたら大変なのでオロオロついて行く。下着を選びながら
「目移りするね。」

 と無邪気に話しかけて来るので、

「違う意味でね。」

と心の中でつぶやく。こっちは下着をみても面白くもなんともないので真っ黒なサングラス越しに、美しい女性をさがす。きょろきょろしていると

「おい、どれがいい?」 

との質問。はっとして

    「ワコールがいいんじゃないかな?、寄せて上げる機能が優れてるし・・・・」

 彼女の少し目つきがこころなし鋭くなったのでそれ以上のアドバイスは控えた。

       つづく・・・
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